<ストーリー>
神奈川県の山間の町・下村。交通は不便で若者はいない。知らない顔はいない、狭い町。大塚あやめ(藤江れいな)は、高校を卒業したら東京の専門学校に進学することを決めている。
家に帰るとひょうきんな父(木下ほうか)と母(山村美智)が温かく迎え、家族団らんの食卓。父の晩酌はあやめの役目。コンビニへは車で通う距離。家族3人で出かけるのが日課だ。父と母の愛情を一身にうけて育ってきた18年。
ある日の帰り道、いつものバス停に見知らぬ少女が立っている。その少女はさっそうとバスに乗り込み、あやめのいつもの「指定席」に座ってしまった。家に帰ると、突然知らない女性が出迎えてくる。あやめの姉・すみれ(橘麦)だと言う。そしてあやめと同い年の娘・茉祐子(勝尾麻結奈)は、バス停の見知らぬ少女だった。母も父も、何事もなかったかのように二人を受け入れている。あやめだけが知らなかった、“初めまして”の家族——。
あやめは、そんな日常の変化を受け入れられず家から足が遠のく。食事もせずに帰った妹を気遣うすみれの好意も受け入れることができない。あやめの誕生日、家族はパーティーの支度をして待っていたが、すぐに自分の部屋に籠ってしまう。そんなあやめの複雑な心境を、母は何も言わず見守っていた。
一方、すみれは、かつてすみれも通ったコミュニティスペース“山塾”を訪ねる。塾長は、認知症が進んで老人ホームに入所しており、妻の一恵(松原智恵子)が一人暮らしをしていた。よみがえる記憶。すみれにも複雑な過去があった。18歳だったすみれは恋人との子供を授かった。そして、母も同じ年にあやめを産んだ。素直に祝福できない自分、自分に向けられる遠慮のないうわさ話と視線。すみれは、“山塾”で教えていた大学生の恋人・誠二(五十嵐康陽)と逃げるように町を去り、そして茉祐子を産んだ。
若い二人は小さな家庭を持った。誠二は自動車整備の仕事の傍ら、山塾から送られてくる子供のテスト採点を喜んでやっていた。決して生活は楽ではないが、幸せな日々。
しかし、仕事中の不慮の事故で誠二が急死。女手ひとつで一家を支えていくすみれだが、精神的にも肉体的にも限界が近づいていた。そんな折、ふいに届いた父からの手紙。断絶していた家族からの「下村で待ってる」という言葉——
すみれと一恵が、大塚家へやってくる。一恵は、初めて対面する茉祐子へ誠二からの手紙を託す。すみれが家を飛び出してからも誠二からの手紙を通して、すみれ一家の様子を大塚家へ伝えていたこと、そして誠二が亡くなってからも、茉祐子が父の字を真似て一恵へ手紙を送っていたこと、それも分かっていた事を明かす。思わず涙する茉祐子。そして初めて、あやめはすみれ母娘の過去、そして家族の想いを知った…。
キャスト:藤江れいな / 橘麦 / 木下ほうか / 山村美智 / 勝尾麻結奈 / 五十嵐康陽 / 森田哲矢(さらば青春の光) / 円城寺あや / 松尾貴史 / 阿藤快 / 松原智恵子
監督・脚本:勝又悠
制作プロダクション:STROBO RUSH 製作:「いつかの、玄関たちと、」製作委員会
配給:アルゴ・ピクチャーズ
公式サイト:http://itsugen.jp
©2014「いつかの、玄関たちと、」製作委員会
10月18日(土)よりテアトル新宿にてレイトショー!
▼関連リンク▼
【今抑えておくべき話題の女優・俳優・歌手など、エンタメ情報満載!】
・映画 TV:http://www.oricon.co.jp/entertainment/?youtube
・音楽:http://www.oricon.co.jp/music/?youtube
MASK9.COM - FOR YOU, WITH LOVE.