ヒアリの脅威が増してきています。10月上旬、毒性の強いヒアリ800匹以上が、東京都の青海埠頭(ふとう)、しかもオリンピック会場のそばで発見。
中には繁殖能力の高い女王アリが50匹以上含まれているということです。

これを受けて21日、政府は、ヒアリ対策関係閣僚会議を開き、「次元の異なる事態」と認識して、水際での監視強化をしていくということを取り決めました。

そもそもヒアリとはどんな生き物なのか、ひもときました。

字を見るとわかりやすいが、「火の蟻(あり)」と書く。

なぜかというと、刺されると、やけどのような激しい痛みがあるから。

それほど強い痛みだという。

特徴としては、体は赤茶色、そして体長は、2mmから6mm程度。

攻撃性が大変高く、人を襲うときには、何度も何度も毒針で刺してくる。

そして、その毒性が強い。

刺されると、激しい痛みやかゆみ、うみが出て、呼吸困難などをともなって死に至る可能性もあるという。

本来、日本には生息しない外来生物だが、日本に入り込むと、生態系や人の命、身体に被害を及ぼすおそれがあるということで、特定外来生物として、飼育・保管・運搬などは原則禁止されている。

もともと南米にしかいなかったものが今、日本で発見されている。

日本で最初に発見されたのは、2017年の6月。

68の港、そして29の空港などで緊急点検をして、なんとか日本に入らないようにと水際対策をした。

しかし、初確認されたあと、今は14都道府県で45の事例が確認されている。

なぜ、これは起きてしまったのか、本当に駆除できていたのかということに関して、アリ研究歴40年以上の昆虫学者・寺山守さんは、2年前のヒアリも完全に駆除できておらず、見過ごされていただけではないだろうかと指摘する。

ヒアリは、そもそも南米生息だが、なぜこんなに日本で見つかるようになったか、なぜ海を越えてきたのか。

寺山さんによると、1つの要因としては、グローバル化が挙げられるという。

交通網が発展して、物流も頻繁化した。

貿易などを通じて、アメリカや中国などを経由して日本に入ってきたのではないかという。

そして、今回見つかったヒアリの中に、オスのアリがいるというのが1つポイントとなる。

というのも、オスのアリは寿命が短い。

つまり、外国から入ってきたわけではなくて、日本で生まれて繁殖している可能性が高いということ。

ヒアリが日本に初期定着している可能性もあるというのが、寺山さんの見解。

元陸上選手、400メートルハードル日本記録保持者・為末大さん「(ヒアリに万が一出会ってしまった場合、どうしたらいいと思うか?)見分けがそもそも、アリってつきにくいから、自分も困るし、一番困るのは子どもたちが触っちゃったりというのを気を付けますけど。でも、だからといって、『アリさんを全部触っちゃ駄目だ』というのもなんかね」

どうやって巣を作るかなど、探求心があると思うが、ただ寺山さんによると、専門家でも、ヒアリと日本に古来からいるアリの見分けをつけるのは難しいという。

ヒアリを見つけた場合、アリの数が少なければ、スプレー式の殺虫剤等で、まずは殺虫する。

しかし、ここで注意することは、たとえ死骸であっても、素手では触ってはいけない。

何か袋などを介して触るということ。

そして、アリの集団や巣を見つけた場合、絶対にやってはいけないのは、刺激をすること。

そして、最寄りの市区町村、または環境省のヒアリ相談ダイヤルというのが開設されているので、自分でなんとかしようと思わず、専門家、そういった機関に相談することが必要。

https://www.fnn.jp/posts/00425962CX/201910211811_CX_CX

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