豊川悦司&安藤政信が初共演!豊川『同業者から見てもカッコいい数少ない俳優の一人』 安藤『役者の大先輩であり、カッコいい』2021年12月14日開催、映画『弟とアンドロイドと僕』完成報告イベントレポートを解禁!
様々な視座から人間を描き続けてきた阪本順治監督が、豊川悦司を主演に迎え、自身の内面に向き合ったオリジナル脚本の最新作。
監督として円熟期を迎えた阪本順治が、「これを撮らなければ自分は先に進めない」という覚悟で取り組んだ本作。自身の人生観や思索の後が色濃く反映した禁断の問題作となっている。
主人公の桐生薫を演じたのは豊川悦司。阪本監督は脚本執筆前から主演に豊川をイメージ。ルックスや空気感も含め、役者としての持ち味を生かしつつ特異なキャラクターを創造した。義理の弟役には、エッジの利いた芝居に磨きがかかる安藤政信。いつも何かに苛立っている厄介者の危うさを、色気たっぷりに表現してみせた。そのほかの共演者には吉澤健、風祭ゆき、本田博太郎など個性的な演技派がしっかりと脇を固めている。
孤独なロボット工学者・桐生薫役の豊川は、阪本監督からのオファーを喜ぶも「一人称で書かれたプロットを読んだときはビックリ。タイトルも3度くらい聞き直しました。正直迷った」と苦笑い。それでも「阪本監督の新しい面を改めて見せつけられた気がする」と共に新境地に挑んだ。
桐生の腹違いの弟・山下求役の安藤は映画『亡国のイージス』(05)以来の阪本組ゆえに「知らない番号から連絡がきて、最初は電話に出ませんでした。そうしたら阪本監督から留守電が入っていた」と明かし「最近の僕は連続ドラマを中心にやっていたので、映画監督を核にしている人とやりたかった。ちょうど僕も事務所を辞めてフラフラしていた時期だったので、阪本監督に自分の住所を教えて脚本を送っていただきました」とオファーの経緯を説明。その脚本については「今までの阪本監督作品とは違い、ビター。大人になったなあと思った。そこに立ち合いたいと思った」と素朴な感想を述べた。
意外なことに豊川と安藤は本作が初顔合わせ。安藤は豊川について「役者の大先輩であり、阪本監督の『顔』(00)での豊川さんの登場シーンがカッコ良くて、色っぽくて好き。『新・仁義なき戦い』(00)も色気があってカッコいい。そんな豊川さんと阪本監督の作品でご一緒できることを楽しみにしていた」とリスペクト。一方の豊川も「安藤さんは僕の中ではアーティストであり、無頼であり、一匹オオカミ的な俳優さん。同業者から見てもカッコいい数少ない俳優の一人。空気、風、存在感をまとっている人です」と返礼していた。
『弟とアンドロイドと僕』は2022年1月7日公開
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