【MV staff】
direction&camera-アフガンRAY
camera-松田竜一
styling&hair make-KILICO
production staff-辻朋江/須永美歩
cast-宇井真白(ex.HKT48)/室井ゆう(エレクトリックリボン)/もちこ(マッシュとアネモネ)

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卒業という言葉を最近はよく聞く。
今で言う卒業の定義はとても曖昧なうえ、ネガティブを上から無理やり塗り潰したポジティブという感じで僕はあまり好感は持てなかった。
僕が経験してきた卒業は、華々しい未来に目を向けた希望に満ちた生活の始まりを祝う…というモノではなかった。
もうここには戻れないという虚無感。居心地の良かった場所との離別による喪失感。何よりそれなりに作り上げてきた人間関係をまた1から始めるのかと思うとウンザリした。
でも、そんな事を言っても時間は進んでいく。時間が進めば歳もとる。止められないモノはもうどうしようもなかった。
変わりゆくものは勿論美しい。ただそれはそこに至るまでに大きな犠牲(という程大げさなものでもないけれど)や消えゆくモノ、忘れられたモノの上に成り立っている事を忘れてはいけない。
新しいモノに触れるのは好きだ。だけど元々あったモノを手放してしまうのは心が痛い。
「思い続ければいつも心の中に」的な事を言う人もいるが、その言葉こそが存在のしないモノはどこを探したって「無い」という事実に拍車をかけていると思っていた。僕達は振り返ったってもうその道には戻れないと知っていたから。
けれど、僕に教えてくれた人達がいた。
何かを卒業するという事は何かを退くという事。退いた後、新たに始めるという事。それは別に何も特別なものでもない事。毎日がそれの繰り返しだという事。自分が変わらなくても勝手に卒業しているという事。ここでも言葉の定義は曖昧なままだが、その当時の僕にはとても響いた。
その人達は毎日を更新し続けて、一歩も引かない後ろは見ないを通した。僕は彼らの事が大好きで、つい先日も彼らのライブ中に大号泣してしまったばかりだ。
教えてもらったから、恩返しだからというわけではないけれど、僕の音楽はもっと根が深くて暗いものが本質だけれど、それでも、希望に燃える明日は来る。僕達はずっとそう歌ってきた。僕達では到底理解し得ないでっかい苦悩もあるだろう。それでも何とか折り合いをつけて今日を生き抜く決断をし、そういうものをずっと全部抱えて生きていくアナタ達へ歌いたくてこの曲を書きました。
今日を卒業して明日へ向かうアナタ達を鼓舞するための曲になれば。
一緒に歌う事が出来たなら本当に嬉しいです。

[ SHIKIJITSU 歌詞 ]

夢から覚めたら 君と2人で歩いた道はもう無いと思うよ 道はもう消えた 消えたよ
式日の夜には君と2人でコーラで映画を観て笑おうよ 映画を観て泣こうよ

誕生してからずっと老けてきて幸せ珍道中 なるべくは抱いていくさ ずっと全部全部
気づけばずっと2人で生きる この先もずっと2人で生きる 覚悟はいいかい君に歌うよ

感情論はスッと抜けたよ 君との愛でスッと抜けたよ
そういうものをずっと全部 そういうものをずっと全部
式日 恋から愛へ 青春から生活へ
そういうものをずっと全部 そういうものをずっと全部
怯えないように夜は明けて 怯えないように響き合って 怯えないように日々は流れ
怯えないよ 怯えないよう響き合って 怯えないよ

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