映画『怪談新耳袋 怪奇』の舞台挨拶”憑き”完成披露試写会が8月26日にスペースFS汐留で行われ、主人公を演じた真野恵里菜と、坂田梨香子、秋本奈緒美、篠崎誠監督の4人が登壇した。
ホラー映画である本作で、映画初出演にして初主演。だけど、実はお化けも幽霊も大嫌いで、赤坂サカスで行った本作のイベントでも、怖がりで泣き虫な一面を思いっきりさらけ出してしまった真野。しかし、この日は打って変わってホラー映画の主演女優らしく、司会からの質問に対して、背筋が薄ら寒くなるような回答を返していた。
その1つが、お化けや幽霊以外に世界中で1番怖いものは何かという質問。これに真野は、「お化けや幽霊が私のなかで1番なんですけど」と前置きした上で、「この映画ではいろいろな怪奇現象が起きています。私もこの前、コメントをビデオ撮影したときに、そのコメントが再生されない(怪奇)現象が起こっていたので、この映画を見た後の、みなさんの今後がちょっと怖いですね」と、客席を脅すコメント。
さらに司会から、逆に自分がお化けや幽霊になったら何をしたいかという質問が。これに篠崎監督は「知り合いの監督の現場を次々訪問して、現場を混乱させたいですね」とイジワルな答え。「ベテラン俳優が5分くらいの長ゼリフをやっていて最後にちょっと驚かせて噛ませるとか、監督が本当は納得していないんだろうなって思ったときに、『芝居がワンパターンだな』って言って去っていくとか」と、具体例を挙げながら説明していた。
すると真野は、「ホラー映画を見ている人の横に、チョコンと座っていたいと思います。横を向いたら『本当にいる』みたいな」と、またまた心理的に観客を怖がらせる答えが。この真野発言に他の登壇者たちも乗り、秋本が「もう、いるんじゃないですか」と言えば、篠崎監督も「映画が始まる前にもう1度、左右を見ていただき、本当にそこに座っているのが人間なのかどうかをお確かめください。それと、不用意に隣の人に微笑みかけないこと。お家までついてくる場合がありますので」と語るなど、映画鑑賞前の観客に、心理的恐怖を植え付けていた。
かくして、無事に舞台挨拶が終了。これからマスコミ用の写真撮影が行われるという段になって、突然、事件が起こった。司会が前方に座っている客に「大丈夫ですか?」と言葉をかけたのだ。そこには舞台挨拶開始直後から下を向いている黒髪の女性が。と、次の瞬間、彼女は勢いよく壇上に登ると、真野目がけて走り始めたのだ。しかもお化けメイク。これには真野のみならず坂田も驚き、一緒に「キャー!」と悲鳴をあげ舞台袖へ逃げ込む。真野に関しては、まるで腰が抜けたかのように舞台袖近くでヘタヘタとしゃがみ込んでしまった。
もちろんこれは、真野を驚かそうと仕掛けられたワナ。だが、この日は赤坂サカス以上にビックリしたのか、涙もすぐには止まらない。秋本や坂田に介抱され、お化けにまで後押しされながら、ようやく舞台中央まで戻って来た真野は、「何か嫌な予感がしてたんです。(お化けメイクの顔を隠すため、舞台挨拶中ずっと下を向いていた女性を見て)体調があまりよろしくないのかなと思っていたんですけど、いきなり走ってきて、もう、エエーッて」と、実は舞台挨拶の最中から、彼女のことが気になっていた様子。
一方、そのお化けに扮していたのは、アイドルにして、最近は文筆業なども始めている小明(あかり)。真野のファンということで会いに来たそうで、「前から真野ちゃんの大ファンで、会わせてやるって言われて来たら、こういうことになって。でも、さっき、スタッフさんから(霊により)身体に支障が出ることもという話を聞いて、先に言えよみたいな。今、完全にムッとしてます」と笑いながら答えていた。
『怪談新耳袋 怪奇』は9月4日よりシアターN渋谷ほかにて全国順次公開となる。
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