◇テニス全豪オープン第3日(2020年1月22日 オーストラリア・メルボルンパーク)
女子シングルス2回戦で世界ランキング4位の大坂なおみ(22=日清食品)は世界42位の鄭賽賽(テイサイサイ)(25=中国)に6―2、6―4でストレート勝ちした。
コートにラケットを投げつけ、ボールを叩きつけた。極めつきは地面に落ちたラケットに強烈なキックをお見舞いした。第2セット第3ゲームをブレークされると、イライラは頂点に達した。第5ゲームにはチーム席に向かって両手を広げて不満の表情。相手に声援を送る一団の言葉に反応して、スタンドをにらみつけるような一幕もあった。
ジェットコースターのように心が浮き沈みした。第1セットは第2、6、8ゲームをブレークしてすんなり先取。第8ゲームにコートに落ちていた虫を拾い上げて“救出”するなど余裕を見せていた。だが、縦回転の効いた相手のスライスに苦戦してミスが増えた第2セット中盤はご乱調。2―4で迎えた第7セットをキープして何とか平常心を取り戻すと、そこから4ゲーム連取で勝負を決めた。
試合時間は1時間20分。公式会見では「勝てたことが良かった。ラケットは魔法のように手から飛び出し、コントロールできなかった。ヨネックス、ごめんなさい。あれは、少し子供っぽかった。ラケットを投げたり蹴ったりしない試合をしたい。虫は踏みたくなかった」と笑顔で振り返っていた。
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