「半径100メートルの男」

昭和37年。東京・蒲田で小さな診療所を営む安岡梅子(堀北真希)は、育児と家事をなんとかこなしながら、医師として地域の人々の健康を見守っていた。梅子の夫・信郎(松坂桃李)は父・幸吉(片岡鶴太郎)の跡を継ぎ、安岡製作所の社長として頑張っており、特に今は新幹線の台車の部品作りに注力していた。ある日、そんな安岡製作所の評判を聞きつけ、雑誌の取材の申し込みが来る。今か今かと待ち構える製作所の面々だったが、そこに現れたのは、取材が初めての女性記者・山川厚子(臼田あさ美)だった。工場の仕事を説明する信郎だったが、厚子は要領を得なく、信郎はぶっきらぼうな態度をとってしまう。一方、以前梅子がいた帝都大学病院では、研修医として神田真澄(小林涼子)が入局していた。真澄は生真面目な性格で、助教授になった松岡(高橋光臣)の女版といった感じ。そんな真澄の担当医として、梅子の親友の弥生(徳永えり)があたっていたが、うまがあわず、同僚の山倉(満島真之介)が主に面倒をみている有様だった。そんなある日、真澄が弥生に「山倉さんが好き」と言い、弥生は梅子のもとへ相談しに行く。一方、信郎は、厚子と新幹線の試験走行へ一緒にいくと言い出し…。

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