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 第88回アカデミー賞外国語映画賞の日本代表に選出されるなど、多数の映画賞を席巻した『百円の恋』から6年。監督・武正晴、脚本・足立紳をはじめとする製作陣が、キャストに森山未來、北村匠海、勝地涼を迎え、再びボクシングを題材に不屈のルーザーたちへ捧げる挽歌を作り上げた。過去のささやかな栄光が忘れられず〝かませ犬(=アンダードッグ)〟になり果てた今も、ボクシングにしがみつく事しかできない主人公を中心に、人生から見放された三人の男たちのドラマを描く。本作『アンダードッグ』の本予告と主題歌が初解禁となった。

 予告映像は、森山未來が演じる晃、北村匠海が演じる龍太、勝地涼が演じる宮木ら三人の負け犬たちのそれぞれの理由、そして、晃と龍太にとって、2人の対決が前に進むために避けて通れない闘いであることを伝え、予告だけでも泣きそうになる仕上がりに。また、この予告で、主人公にもかかわらず、晃は、予告の終盤付近で「やっぱこれだよな」と一言発するのみ。本編でもセリフの少ない役柄を、森山が全身を使って表現している。

 また、映像中盤から流れる3人の男たちの心情を代弁するかのような楽曲は、人気シンガーソングライターの石崎ひゅーいが書き下ろした主題歌「Flowers」。石崎が紡いだ歌詞とその歌声は、男たちが繰り広げる激闘の余情となって心に突き刺さり、ルーザーたちのドラマをより一層盛り上げる。石崎ひゅーいは、今回の楽曲について「『アンダードッグ』というリングに立たせて頂いた事、そして一緒に戦える事に心底興奮しています。」とコメントを寄せ、楽曲を聞いた武正晴監督は「ボクサーという非情の世界の住人を花に例えた詩情に感銘を受けた。この映画によって名曲が生まれたことに誇りを感じる。」と絶賛。石崎の起用について佐藤現プロデューサーは「石崎ひゅーいさんなら、地べたでもがきながら生きる者たちの心情を、俯瞰から見下ろすのではなく同じ眼線から表現してくれるのではないかと思い、書き下ろしをお願いしました。出来上がった「Flowers」は、まさに主人公たちの心の叫びであり、魂を燃やして生きようと思わせてくれる力強い歌でした。最高の主題歌です。」と話す。

 またこの度、物語を支える全キャスト陣も解禁。晃の妻・佳子を、足立紳脚本・監督作『喜劇 愛妻物語』(20)など活躍する水川あさみが演じ、晃が送迎ドライバーとして日銭を稼ぐデリヘル店にやって来る謎めいた女・明美を、『火口のふたり』(19)で高い評価を得た瀧内公美が演じている。そして龍太を養護施設時代から支える妻・加奈を若手女優の萩原みのり、宮木が唯一心を開く恋人・愛を冨手麻妙が演じ、実力派女優陣がシリアスなドラマに強さと健気さを添えている。また、晃たちを取りまくキャラクターにも個性派、ベテラン俳優が揃い、晃と腐れ縁のデリヘル店の店長・木田を映画監督でもある二ノ宮隆太郎、木田を支えるベテランデリヘル嬢・兼子を熊谷真実が演じ、宮木の父で有名俳優の幸三郎を風間杜夫、晃にチャンピオンの夢を託した父・作郎に柄本明が扮し、奥行きのある実在感で作品を支える。さらにボクシング界からは、元WBA世界スーパーバンタム級王者の佐藤修や元WBA世界ミドル級王者の竹原慎二が参加。お笑い界からは、プロボクサーであり、トレーナーライセンスも取得しているロバートの山本博、武組常連の友近をはじめ、バッファロー吾郎A、好井まさお、じゅんいちダビッドソン、ツムラフェスティバル、ジャッキーちゃんらが応援出演している。

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