幼い頃から卓球一筋で、数々の輝かしい成績を残してきた平野美宇選手(20)。これまでの卓球人生や、この先に描く未来について、寺川綾さんが聞きました。

寺川綾:「平野選手が幼い頃からテレビで見ているので、もう20歳かと思うとびっくりしている。この20年を振り返っていみていかがですか?」
平野美宇:「色んなことがあったけど、なんだかんだ幸せというか、人生を卓球に注いでいるなって改めて思います」

平野選手は、5年前のリオ五輪で代表入りを逃し、補欠としてチームに帯同。練習で球拾いをするなど選手たちをサポートしていました。

寺川綾:「2016年のリオ五輪を、外から見ていてものすごく印象に残っていて、(チームの)サポートに回っていた。あの時、同じアスリートとして、どういう気持ちであそこに立ってサポートしてるのかって思ったんですけど」
平野美宇:「悔しいと言うよりはすごいなと思って、人生とかを背負って卓球しているというのが伝わってきて。それまでは、楽しくやって勝ったらうれしい、負けたら悔しいくらいの気持ちでいたんですけど、そこから勝負に対する意識が『勝ったらいいな』じゃなくて、『絶対に勝とう』っていう気持ちに変化したのがそこでした」

国を背負った選手たちがメダルをかけて必死に戦う姿を目の当たりにした平野選手は、ここから「勝負への意識」がガラリと変わりました。

勝負の意識を高めるため、闘争心を全面に出し、プレースタイルも豪快なショットで攻めまくる、超攻撃的な卓球に変貌しました。

このプレースタイルで、リオ五輪の翌年に全日本選手権で史上最年少優勝。さらに、中国のトップ選手を次々と撃破し、日本勢21年ぶりのアジア選手権優勝という快挙を成し遂げました。

その後、東京オリンピックの熾烈な選考レースも強い気持ちで戦い、代表入りを果たした平野選手。しかし去年、新型コロナで東京五輪は1年延期となりました。それでも、この状況もまたプラスに考え、前向きに卓球に取り組んでいました。

平野美宇:「1年準備することで、自分の可能性が広がるんじゃないかって思っていたので、基礎から見直すことで、1つ1つの精度を高める練習ができた」

こうしたなか、さらなる試練が襲います。人生で初めてけがによる長期離脱。秋に再開した国際大会にも出場できませんでした。この厳しい状況でも、平野選手は、飛躍のチャンスと捉えていました。

平野美宇:「その期間があったからこそ、自分の体を見直せたので、そこは逆に良かったじゃないですけど、もっと強くなったと思えればよかったと思うんじゃないかなと思います」

寺川綾:「色んなものを自分のものにして、強くさらになっていく。今後、どういう風に、未来に生かしていきたいですか?」

平野美宇:「挫折があるからこそ強くなれると思うので、今はけがする前の自分よりも強くなってる自分を試合で見せる、そういうプレーが一番の目標です」

平野選手は今月、全日本卓球選手権女子シングルスで10カ月ぶりに実践復帰を果たしました。

強烈なフォアハンドや力強いショットで攻めますが、6回戦で敗れました。平野選手はそれでも前向きです。

平野美宇:「復帰することができて、試合することができてよかった。自分の中で(しっかり)打ってる間隔があったので、安定することができたので、そこは自分に自信を持ってプレーすることができました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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