60億キロメートルもの距離を旅し、宇宙開発の歴史に大きな功績を残した小惑星探査機はやぶさ。その帰還1周年を記念したイベントが6月13日に行われ、はやぶさプロジェクトを担ったJAXA宇宙航空研究開発機構の的川泰宣名誉教授と、はやぶさに携わった人々の奮闘を描いた映画『はやぶさ/HAYABUSA』に出演した竹内結子、高嶋政宏が出席した。
この日はまず、的川名誉教授の記念講演が行われた。そのなかで教授は、打ち上げ計画が危機を迎えたときに、打ち上げ予定地の周辺地区への根回しを秘密裏にしたことで文部科学省の責任者からこっぴどくしかられたことや、重要な部品が故障したり燃料が漏れてしまったピンチを、イオンエンジンを工夫することで乗り切ったというエピソードを披露。苦難の連続だったはやぶさの軌跡をなつかしそうに振り返っていた。
その後、竹内と高嶋が登壇し、映画の撮影などを振り返った。劇中には難しい専門用語が多数出てくるが、竹内も高嶋も「難しかった」とため息。竹内は「(難しい言葉を)最初はインターネットで調べたりしていたのですが、1つの言葉を調べると、その解説文のなかにさらに分からない言葉が出てきて、調べれば調べるほど本当に果てしなくて……。どこまで調べればいいんだろう、宇宙って本当に広いんだなと実感しました」と語った。だが、的川教授は「鉄砲玉のように専門用語が出てきて、スゴイですよ。我々でも言えないなぁと思いながら(撮影を)見ていました」と、専門家以上の出来映えだったと太鼓判を押していた。
映画はまだ編集中だが、的川教授をはじめ実在の人物をモデルにした登場人物も多く、現実のプロジェクトをできる限りなぞった作品になっているという。竹内が「(撮影中も)実際のDVDを見ながら、なるべく似せるように作っていった」と明かせば、高嶋も「スタッフもキャストも、『絶対に完コピしてやるぞ』と意気込み、楽しみながら作っていました」と説明。的川教授も「本当のはやぶさのミッションを見ているみたいな熱気を感じました」と話していた。
最後の挨拶で高嶋は「はやぶさファンが大興奮する映画。また、宇宙にまったく興味がない人や、はやぶさのことを知らなかった方も、見終わった頃には心底感動してしまう作品」とアピール。竹内も「今まで知らなかったはやぶさの魅力と(打ち上げから帰還に至る)7年間の思いが詰まっている作品。今まで遠くに感じていた宇宙を、より身近なものと感じていただけるのでは」と話していた。
『はやぶさ/HAYABUSA』は10月1日より全国公開される。
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