「政府のヘリと交信が取れ、我々が避難生活していることが政府に伝わったようです!」
支部長の如月(中村俊介)の緊急校内放送が流れ、避難者たちは歓喜の声を上げる。明日の見えない氷づけの毎日に、ついに希望の光が差したのだ。
避難所全体が明るい雰囲気に包まれる中、祥子(羽田美智子)は一人冷静だった。いくら政府の避難所とはいえ、第七支部の全員を収容できるとは限らない。如月は自分に都合のいい人間を優先して連れて行こうとするはず。今までの流れから言って、選ばれるのは優秀な家族…。偽装家族とバレたらすべて終わり。今まで以上に慎重に行動しなければ、生き残りの道は絶たれる…。
ライバルは、現在、最も模範的な家族と目される、良子(椿鬼奴)ら福山家だ。班長という肩書もあり、誰からも頼りにされ気が利くという評価を得ている良子の存在に、隆(やす)たちは焦りを隠せない。

「よし、ここは選挙よ!」
祥子は“班長選挙”を提案し、自ら立候補する。
負けじと良子もすかさず立候補するが、なんと黒崎(篠原篤)までが手を上げる。
「ひとり者代表として」不敵にそう言う黒崎だが、それは如月の意図するところなのか、それとも…。

一方、如月は小橋(和田琢磨)を使って避難所内の家族の調査を急ぐ。どの家族が一番助け甲斐があるのか。そして、助けた恩をきっちり形で返してくれるのは誰なのか…。

かくして、避難所全体を巻き込む熾烈な選挙戦が幕を開ける。
三者三様のやり方での票集めが進み、いよいよ迎えた投票日。
その結末は――?

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