俳優・水谷豊の監督第2作目となる『轢き逃げ -最高の最悪な日-』より、手嶌葵が歌うテーマソング「こころをこめて」入り予告編が解禁となった。
本作は、『TAP -THE LAST SHOW-』(17年)で監督デビューをはたした水谷が、監督・出演のほか、初めて脚本を手がけた野心作。ある地方都市で起きた交通事故。1人の女性が命を落としたことで、轢き逃げ事件へと変わる。加害者、被害者だけでなく、平穏な日常から否応なく事件に巻き込まれる人々。それぞれの人生が複雑に絡み合い、各々が抱える心情、隠された思いが浮き彫りになっていく。
大企業に勤め、結婚も控え幸せの絶頂にありながら轢き逃げ事件を起こしてしまう秀一役に中山麻聖。秀一の親友で、事故のとき助手席にいて共犯となってしまう輝役に石田法嗣。秀一の婚約者・早苗役に小林涼子。事件を追う若手刑事・前田役に毎熊克哉。また、事件を追う被害者の父・時山役を水谷自身が演じ、その妻・千鶴子役に檀ふみ。ベテラン刑事・柳役を『TAP -THE LAST SHOW-』に引き続き水谷組参加となる盟友・岸部一徳が演じる。
今回、自ら脚本をつとめた水谷監督が、執筆段階で構想を抱いていたのが、見た人が映画館を出るときに前向きな気持ちになってほしい、そのためには優しく包むような女性の声で最後を締めてほしいということ。その思いを受けた制作陣から名前が挙がったのが、映画『ゲド戦記』挿入歌「テルーの唄」でデビューし、その唯一無二の歌声で多くの人を魅了してきた手嶌葵。透き通る声を持つ女性という監督のイメージとも合致し、即決。すぐにオファーをし、水谷監督と手嶌の初タッグが実現した。
テーマソング「こころをこめて」は、轢き逃げ事件を起こした秀一の親友で、自身も助手席にいた輝が、学生時代に聞き続けた思い出の曲という設定。劇中では事故を起こした後、秀一の部屋で2人が聞く劇中歌として使用され、エンディングでも物語の余韻とともに映画を締め括る存在として非常に大きな役割を担っている。
解禁となった予告編は「轢かれた時、娘は生きていたんですか?」という水谷演じる被害者の父・時山の悲痛な問いかけから幕を開ける。続いて「とある地方都市で起きた轢き逃げ事件」というナレーションが流され、これまで伏せられてきたスト―リーが明らかになるとともに、新たな謎が提示される。
後半からは手嶌の歌うテーマソングを背景に、轢き逃げ事件をきっかけに出会うはずのなかった7人の心の動きが印象的なセリフとともに映し出されていく。はたして、7人がたどりつく“真相”とは何なのか。そして、そこから出すそれぞれの“答え”とは?
今回のテーマソングについて手嶌は「水谷さんの作品は多く拝見しているので、お話を頂いた時には非常に嬉しく思いました。人間、友情、愛情について、そしてその時々で、自分の正義感がどう動くのか、見ている中でも、見終った後でもいろいろなことが浮かぶ映画でした。その中のすごく印象的なシーンでテーマソングを使って頂いて、嬉しいですし、とても幸せな思い出の中で、佇んでいるような、漂っているような素敵な詞の内容やメロディなので、映画を見て下さっている方に少しでも寄り添えるようにシンプルに歌うことを心がけたつもりです。水谷監督とは初号試写の時に初めてお会いしましたが、とてもやわらかな雰囲気をお持ちで、素敵な監督さんとご一緒できたのだと、とてもありがたく思いました。様々な方に楽しんで頂ける作品だと思います。いろいろなことを考えながら、感じながら、ご覧いただけると嬉しいです」とコメント。
水谷監督は「テーマソングには女性の声がいいと決めていて、プロデューサーに希望を出したところ、一番最初に候補としてあがってきたのが手嶌葵さんでした。彼女の透き通る歌声を聞いて迷うことなく、この声だ、と感じました。楽曲作りに関しては、特にストーリーに寄せてもらう必要はなく、1点だけ、どこか母性が現れる優しさが欲しい、とお願いをしました。轢き逃げ事件をきっかけとする物語ではあるものの、最後は未来に向かって前を向いていきたい、そう思っていましたが、この素晴らしい歌声と楽曲が、すべてが終わった後、映画の締めくくりとして流れることで、その思いを叶えてくれました」と述べている。
『轢き逃げ -最高の最悪な日-』は5月10日より全国公開となる。
※元記事はこちら
http://www.moviecollection.jp/news/detail.html?p=13726
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