吉本に所属するタレント6000人を対象にメンバー選考が続いている新アイドルグループの「吉本坂46」。現在は113名が第五次オーディションの「ダンス審査」に臨んでいるところだ。同審査では1チーム10名に分けられ、ダンスパフォーマンスを収録。そのVTRをもとにした審査で候補者が80名まで絞り込まれ、いよいよ秋元康氏による最終審査に進むという流れとなっている。 同オーディションには現在、斎藤司(トレンディエンジェル)やおばたのお兄さん、ゆりやんレトリィバァや尾形貴弘(パンサー)など、テレビで活躍する人気芸人も多数参加中。今さらアイドルユニットに参加する必要などないように思われるメンツも少なくないが、彼らはなぜ何度にもわたるオーディションに挑んでいるのか。お笑い系のライターがその裏側を語る。 「芸人なら誰しもが少しでも多くの出番が欲しいもの。しかも『吉本坂46』には秋元氏のプロデュースという金看板が付いていますから、これを大きなステップアップのチャンスととらえるのはむしろ自然なことでしょう。そしてもう一つの大きな要素は、ずばりお金。48/46所属のアイドルは若くてもそれなりの待遇を得ていると言われており、吉本芸人にとってはそのポジションがまぶしく見えていることは間違いありません」 その吉本ではギャラの取り分が「9対1」と言われており、売れっ子芸人でも1割しかもらえないとの定評がある。また劇場のチケットを自分で手売りしても、1枚あたりのバック額は100円にしかならないという。果たしてそんなブラック企業ぶりは本当なのだろうか。かつて吉本に所属していたフリーの芸人がささやく。 「よく『9対1』って言われてますけど、それはある程度テレビに出ている芸人でようやく1割もらえるという話。若手のうちは『9.8対0.2』くらいじゃないですかね。ボクは幸いにもロケ番組の仕事をもらっていましたが、そのギャラは4回分で2500円でした。テレビ局からは若手でも1日の仕事で3万円くらいは支払われているはず。そこから計算すると『3万円×4回×2%』が2400円ですから、むしろ端数を切り上げてもらえたのかもしれません(苦笑)」 どうやらテレビに出演していても若手のうちは数千円のギャラしかもらえないようだ。しかしそれでは生活ができないようにも思えるのだが…。 「そこそこ出番のある若手だと、バイトはできないし、ギャラは極小だし、マジで生活できないんです。そこで吉本系の金融業『吉本ファイナンス』から生活費を借金することになります。他の業者と違って、芸人でも無担保で数百万円借りられるので、ボクは辞める時に200万円の借金がありました。それでもギャラが爆安なことに目をつぶれば仕事はいくらでもあるし、テレビに出られる機会も多い。ボクもいまだに吉本所属だったら『吉本坂46』に応募していたでしょうね」(前出・元吉本のフリー芸人) はたして吉本坂46ではどれくらいの好待遇が用意されているのか。合格メンバーにはそのあたりの事情もぜひ報告してもらいたいものだ。 (金田麻有)
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