ドラァグクイーンのドリアン・ロロブリジーダ、俳優・宮沢氷魚が27日、都内で行われた映画『エゴイスト』凱旋舞台あいさつに登壇した。アジア全域版アカデミー賞である「第16回アジア・フィルム・アワード」(AFA)で助演男優賞を受賞した宮沢が、観客から祝福を受け、“凱旋”を果たした。

 今作はさまざまなテーマを愛と毒のある切り口で、数々のコラムを世に送り出してきた高山真氏の自伝的小説が原作。14歳で母を失い、田舎町でゲイである自分の姿を押し殺しながら思春期を過ごし、今はハイブランドの服に身を包んで、気ままながらもどこか虚勢を張って生きているファッション誌の編集者、浩輔(鈴木亮平)。そんな彼が、シングルマザーである母(阿川佐和子)を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太(宮沢)と出会い、物語は動き出す。

 受賞の反響について宮沢は「僕の両親と妹はYouTube配信を見てくれて。受賞した瞬間に、メッセージをくれていて。次の日の朝、チェックをしたら文字から伝わるアツイものがあって帰国した後、実家に寄って報告した時、受賞した瞬間を撮ったスマホの動画があってブレブレで、飛び跳ねてて妹が叫んでる声がして。こんなに喜んでくれる人が近くにいるって幸せだな」としんみり。元THE BOOMのボーカル・宮沢和史は「メールで『おめでとう』『これからも頑張ってね』と。多くを語らない人なので」と反応を明かしていた。

 流ちょうな英語での受賞スピーチも話題を呼んだが「一応、行きの飛行機で紙に書いた。もちろん受賞したい気持ちがあったのでなにかしらの準備はしていたんですが…。左ポケットにいれてたんですけど、なにか違うな、と。その瞬間に届けたい言葉で出るものがあったので、想いにまかせて言おうと」と裏話も明かしていた。

 イベントには松永大司監督も参加した。

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