【紹介】それでもこの世は悪くなかった文春新書（佐藤愛子）

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今回紹介するのは、　それでもこの世は悪くなかった　という本です。

愛子さん初の、語り降ろしの作品を、発売日午前中に近所の書店で購入、３時間でさくさくと楽しみながら読むことができた！
本書は、愛子さんの講演を基にしたエピソード、そして個性の強い面々（遠藤氏、北氏、川上氏、吉行氏その他）との過去の交流がユーモア感覚バッチリに語られており、ところどころ爆笑！それぞれの変人ぶりが、なつかしくもあり、面白くて愉快爽快。

私は、遠藤氏北氏吉行氏などの作品は、以前から興味があり読んだことがあるが、川上宗薫氏についてはただ官能小説の大家としか知らなかった。
しかし本書の中、愛子さんがご主人の借金で困窮していた時、金銭的な支援まで申し出た人は、川上氏ただひとりであったという。川上氏がめったにいないほど友情に厚い立派な方であることがわかる。川上氏に対する私の印象はこれでガラリと好転した！

又、ある時愛子さんが女子大で講演をした時、あまりにも堂々と突っ伏して居眠りをする女子大生がいたが、その大学の学長は「女性の品格」という著書で、大もうけをした人であったというところなど、手厳しいながらユーモラスな批判もあって愛子さんらしさが満載。

あとがきでは、愛子さんの原動力は「怒り」と「暢気」から生まれているとのことだが、根底の楽天家であるところは、アランの「幸福論」からの一節を引用して愛子さんのモットーが伝えられている。この引用部分が、すごくいい！そうか、そうなんだ・・・と納得！その内容は本書でどうぞ。
これは、なんだか元気が出る一冊、ぜひともお読みになってください。

以上、興味のあるかたは、実際の商品をアマゾンなどでご確認ください。
今回は、最後までお付き合いありがとうございました。
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