県内で2日間にわたる東京オリンピックの“聖火リレー”が始まりました。

1日目は糸魚川市から佐渡市などを回り、最終地点・南魚沼市へ。ランナーたちは、どのような思いで聖火をつないだのでしょうか…

3月25日に福島県を出発した聖火。

33府県をつないだ“希望の火”は6月4日朝、出発地の舞台となった糸魚川市に到着しました。

【糸魚川市 米田徹 市長】
「大火により焼失した駅北地区を走る。全国の皆様方のご支援により復興が進んだ姿を全国に発信し、感謝の気持ちを伝えたい」

最初のランナーに選ばれたのは、お笑い芸人で糸魚川市出身の横澤夏子さんです。

ランナーに内定したおととし12月には…

【横澤夏子さん】
「糸魚川の地元で、私が大好きな生まれ育った街で、踏みしめながら走りたい」

聖火リレーも1年延期し、ようやくこの日を迎えた横澤さん。

トーチに火が灯され、ついに県内での聖火リレーがスタートしました。

【横澤夏子さん】
「聖火がすごく温かい。その重みというか、これが長年続いている伝説の聖火と思うと震えましたが、糸魚川の皆さんに応援されて、とても元気・勇気づけられながら頑張った」

その後、聖火は2016年に発生した糸魚川大火の被災地へ。

ここを走ったのが当時、自身が社長を務める新聞販売店が全焼した本間寛道さんです。

住宅や店舗など約150棟が焼けた大火から5年。復興に向けて歩んできた街で本間さんもにぎわいを生むため、イベントを企画するなど様々な取り組みを行ってきました。

【本間寛道さん】
「みんなが少しでも元気が出るような、そんなふうに走れたらいいかなと思っている」

被災した人たちの思いも乗せて、数百mのコースを約2分かけて走った本間さん。

【本間寛道さん】
「こんな感じで走れると想像していなかったので、いい意味で本当に楽しんで走れた。街並み自体は昔と違うところはあるけど、たくさんの人たちでにぎやかな街になればいいなと思う。これからそういった活動を僕自身もやっていきたい」

糸魚川市を出発した聖火を一目見ようと、公道には観覧する人の姿も見られました。

【観覧した人】
「冥土の土産に見に来た」
「最高。一生に一回しか見られないので雨が降っても無理に来た」

新型コロナウイルスによって、富山県などでは公道でのリレーは中止に。

県内では感染症対策をとったうえでの観覧を呼びかけています。

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